益山双陵

第３０代　武王陵
　武王（600～641）　王位継承争いを経て即位。

益山双陵

武王妃陵
　『三国遺事』巻２､武王条には新羅の眞平王の第３皇女（善花）を妃としたことが面白く書かれているが実際は良く分らないそうだ。　韓流ドラマ『ソドンヨ』は武王と善花との物語

五金山城

王宮里の西、五金山（125ｍ）にある水口を囲んだ包谷式山城。周囲690ｍ

五金山城

城址からの遠望

石仏寺

全羅南道益山郡蓮洞里にある石仏寺に百済時代の貴重な石仏を拝観にいく。
　信仰の対象なので礼拝中は見学できない。

石仏寺

石仏寺の梵鐘。中央に美しい飛天が彫られている。

石仏寺

石仏坐像　百済時代(７世紀前半）　像高１.６９ｍ　光背高４.４８ｍ
　所々磨滅が酷く原形は損なわれている。頭部は後補、法衣は通肩、左手を胸に右手を膝に置く
　珍しい印相。　光背は舟形火焔と見られる
　百済時代の石像仏の傑作とみられている。

弥勒寺

　『三国遺事』には武王が夫人と共に行幸中、竜華山の麓の大きな池の中から弥勒三尊が
　現れた。畏敬の念を表わし夫人の願いで大伽藍が造られ寺名を弥勒寺とした。また､新羅の
　眞平王が多くの工人を派遣して援助したとの記録がある。
　百済時代の遺物は広大な寺址に現在修復中の西塔と二基の幢竿支柱と礎石群が残るのみ

弥勒寺

弥勒寺石塔（国宝）　百済時代(７世紀）　　
　修復中の覆い屋の中を見学した。　扶餘の定林寺址の五層石塔と共に二基しか残っていない
　百済時代の貴重な一基。

弥勒寺

姿形の良い弥勒山（430ｍ）の麓、広大な弥勒寺址　
　８０年代からの調査の結果、三塔、三金堂を有する壮大な寺院だったことが確認された。

弥勒寺

近年再建された東塔(石塔）
　西塔と東塔の間に中塔址があり、ひときわ大きい木造の九重塔が建っていたことが確認されて
　いる。

弥勒寺

幢竿支柱(高さ3.95ｍ）
　現在90ｍの距離を置いて東西に建っている。二基とも同じ時期､同じ様式。

弥勒寺

解体された部材の一つ一つに方角、ＮＯが付けられて並べられていた。 2009/6/28　ＥＴＶ特集(教育ＴＶ）から解体修理中の九重石塔の心礎から２００９年舎利容器が発見され銘文から、弥勒寺建立が西暦６３９年であることが証明された。
　二基の石塔と中心に一基の木塔を持つ三塔三金堂の巨大寺院だった。
　この巨大寺院は大和の百済大寺　（現在の吉備池廃寺跡）の建立につながるものになる。

古都里石仏

高麗時代(１４世紀）　総高４.２４ｍ　
　小高い丘に向かい合って立っている。２躯は男性と女性とも言われ村を守護する巫俗的な石像と見られる

古都里石仏

この二躯の石像は、昔の益山村の南側に２００ｍほどの距離を置いて向かい合っていた。伝説によると１年に１度、１２月の亥日、子刻の相逢う男女の像とされるのでやはり村を守護する意味合いが強い

王宮里遺跡

この遺跡は王宮城と後に造成された寺刹の遺構とでなっている。
　王宮城の造成は百済の武王代とされる。現在の遺跡の中心部は石塔と金堂址、講堂址が残る
　寺刹部分になるが、王宮址との関連についてはいまだ調査中

王宮里遺跡

王宮里五層石塔　(高麗時代）　高さ８.５ｍ
　区域は百済王の別都とされ、創建当時は木塔であったのが何らかの原因で遺失し百済様式を
　模倣した石塔が高麗時代に建立されたとの見方がある。

王宮里遺跡

復元された瓦積基壇と柱穴