北陸編>高岡

高岡の万葉故地を訪ねて


越中の万葉故地のほとんどが現在の高岡市周辺に存在する。中でも大伴家持が天平18年(746)から、天平勝宝3年(751)までの

5年間を過ごした国庁のあった高岡市伏木町を中心にした地域に点在する。 家持は万葉集に約485首の歌を残しているが

越中在任中の歌はその半数に近い約220首に及ぶ。 29歳から34歳までの壮年期を、都から遠く離れた風土も人情も異なる鄙の地で

過ごしたことが家持をして多くの名歌を作らしめたといえるのではないか。  送別の夜、別れがたい思いをこめた歌を詠んでいるいる 

しなざかる 越に五箇年(いつとせ) 住み住みて 立ち別れまく 惜しき宵かも   (巻19-4250)